観賞魚　熱帯魚販売　小島商会 | 日記 | 大晦日です。　今年最後はトロジャンです。

トロピカルジャイアント・ガー
Atractosteus tropicus



分布
グアテマラ　本個体は国内ブリード　


特徴
通称とろじゃん。（ひらがなで書くとかわいいですね）
何度も紹介していますので、今回は省略します。


で今回の本種個体群ですが、国内ブリードで出回る　pure　blood　個体。



ガテマラ、ニカラグア、チャパシウス・・・・
研究材料のネタにもってこいである古代魚にもかかわらずなにゆえ、こんなにアバウトなのでしょう?

この業界こんなの多すぎですな。

各研究である程度判明しているとはおもいますし、もうそろそろ明らかにしてもいいとおもいますが・・・

２００００～２５０００円ほど出せばDNA鑑定できますし・・・

国内にもガーの研究なさっている方も多くおられると思います。

このたびの規制の件もありますので、現在のようなしょーもないアバウトな論文でなく２０１７年内に論文が発表されてもいいかと思います。特にちゃぱ・・・？

もっとも、海外でのごちゃまぜブリードなど、要因は販売者である我々、各国のシッパーが付加価値を付けて商品に値打ちこいてるだけなのは否めないでしょう。

今更大型魚ブームでもあるまいし、グレーである方がいいのかもしれませんが、これだけで回っている古代魚ですし、もうそろそろいいのでないでしょうかね。


飼育
デカい水槽で加温飼育でき、十分に餌が当たる条件さえそろえば容易

しっかり飼い込まれたしっかりした個体ならば、１か月ぐらいエサやらなくても、水替えしなくてもどないもない魚です。

繁殖の方は聞く限り、最小サイズで1500×600×600Hでブリード実績があるようです。
まあこいつらMAXサイズでなくとも成熟さえすれは繁殖能力はあるでしょうね。

エンドリでも600×450×450Hで普通に産んでました。

重要なのは若い個体を成熟するまでじっくり飼いこむことが肝となるでしょう。




今回は自然淘汰について
以前記載したかもしれませんが、産地による個体の色彩についてなんですが、たとえば、

本種でいうところの代表的な（あくまでイメージです）
ガテマラ＝ヒョウ柄のきつい奴
ニカラグア＝茶色い奴
チャパシウス＝白っぽい奴
ウスマシンタ＝顔が太いわりに歯が3列ではなくアトラクトでなくむしろレピソ

最もそれだけではないのですが、目の間のVマークなど諸説いろいろあります。

エンドリの場合
赤い奴　チャド
黒い奴　ニジェール

と、まあこれまたいろいろあります。

自然界で、底砂の色や水の色等で目立つ色目は鳥に食われたりして、その産地の個体は同じような色になっていく。その遺伝子が色濃くなっていってそのような特徴が出て当然の摂理でまさに自然淘汰でしょう。

ただ、上記を繁殖させたことがある方はご存じでしょうけど、見ての通り生まれてくる子たちはいろんな特徴を持った奴生まれます。
写真でも見てお判りでしょうけど兄弟で親は同じですよ。
最もそうでないと捕食する側の食料がなくなります。

まあガーの幼魚期の柄はほとんど参考にならないですけどね。

らんちう、錦鯉、オオクワガタなど、この産地この血統はこうでなくてはならない。
という考え、むしろ趣味の世界ですので、こだわりを日本人は持ちたがります。

そうした場合、気に入らん奴、なんか違う奴は必然的にハネにされます。
ある意味人工的、強制的な自然淘汰であります。

自己満足とこだわりが趣味の醍醐味ですので、それが正解なのでしょう。

上記に関しては、繁殖させた方、小生も含めこぞっていうのは、”どれも一緒”

黒い話ですが、販売する側としては裏を返せはそれを逆手に取ることは、極めて容易。

私自身輸入元からもいろんなことで騙される？すっぽかされる？こともしばしば・・・むしろしょっちゅう。

まあ、最もあなたがビジネスとしての採取人だったとして、
商売敵のいる中で素直に”この場所で捕まえました”と、詳しい採取場所を教えるでしょうか？

教えないでしょ？

先日、少し興味のある個体をDNA鑑定すると信じていた魚とまったく違う魚であるという結果が出ました。


何が言いたいのかというと、


”見た目だけでは種の正式な判別はできない”

結果が分かると大枚をはたいで購入した場合がっかりすることも多いので、グレーなままのほうがいいのかもしれません。

プレコ、コリなんか正式に結果出すとえらいことになりそう・・・

だからこそ、おもしろいんですけどね。







最後になりましたが、お客様、各取引業者様、業界の先生並びに教授様、お世話になりました。

この一年いろいろ発見、勉強させていただきましたこと大変感謝しております。

実におもしろいですね。
もっと、勉強していきたいと思います。

来年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

新年１月は４日より通常営業いたします。



それでは皆様よいお年をお迎えください。



ありがとうございました。