観賞魚 熱帯魚販売 小島商会 | 日記 | 地金 じきん
2017/11/12
地金 じきん
地金 じきん
作出国
日本 尾張の国
特徴
愛知県の天然記念物。
らんちう、土佐金に並ぶ究極の金魚。
かつては、南京、土佐金も地金と言われていたが、現在は本種を指す。
本種が好きでずっと飼育していたが、2年前親もんが死んで、今はやってないが、今回こましな個体が手に入ったので、ふたたびやってみようかと思っている。
尾びれはX型の孔雀尾で丸い体、調色した色目としゃちほこの様にけりあがった姿が非常にかわいらしい。
調色された個体を六鱗と呼ばれることもあるが、厳密には違います。
細かく言えば、六鱗は六鱗、地金は地金です。
体も長さも違います。
まあ各地域の呼び名でしょう。
ちなみに、こいつは六鱗仕様の地金です。
で本種は基本的にはすあかの金魚です。
そのまま育てれば、変な形のすあか和金。
写真の色目にするのに当歳で調色というかわいそう?なことをして色を飛ばします。
頭からしっぽにかけてへらでうろこ、赤い色素を剥く。
あるいは酸をかける。
その際、半分以上、何匹も死ぬ。
根性のある生き残った奴は白いうろこが再生する。
完璧に作品です。
写真のこいつらは見事生還した奴らということになりますね。
産卵、孵化、選別、調色をクリアした個体の一部販売ルートに乗る。
多分海外ではできない made in Japan 日本の技術、まさに芸術作品。
けど、競りに出る奴は、本個体もそうだが、ブリーダーさんのいわゆるはね。
今回の奴ら調子はいいのですが、尾びれのけり上りが若干弱いあるいは調色失敗作。
うちのような所詮小売店レベルではええのはあまり回ってこないので、こいつらからええのを自ら作るのが、金魚の醍醐味。
酸かけても赤いうろこが再生することも多いので、剥いた方がきれいに仕上がる。
個人的には好きではないが、稀にギラギラの鱗になるいやらしい奴もいる。
調色は基本的に上から見ていらんとこに赤が残ったらあかんという解釈です。
こいつら金魚の歴史から考えたら、熱帯魚の色変わり種、改良品種、奇形種などは実に滑稽に思う。
改良品種は金魚が究極でそれだけで十分です。
こいつらみんな元はフナですから。
学名はみんなCarassius auratus
飼育
ただ飼い殺しなら、最初の水合わせをしっかり行えば意外に丈夫ですが、本種と土佐金の中国産、タイ産など国外養殖がいないのが物語っているように、はっきり言って簡単ではない。
なめてかかると、飼ったその日に全滅します。
最初は若干の塩水で飼育する方がいい。
優しいエアレーションでないとらんちうほどではないが泳ぎがへたくそですので魚のくせに溺れますし、体にくせが出やすい。
慣れてくると水替えのタイミングで塩気を抜いていくようにすればいい。
水道水、あるいは井戸水垂れ流しで屋外飼育が望ましい。
太陽の力は必要。
時には屋外でヒーター投入しないといけない不経済な点もある。
当歳はかなりの貧弱君ですので注意が必要。
基本2歳までは垂れ流しで飼う方がうまくいく。
握りこぶしサイズを超えてくると水槽飼育でも問題なく飼育できる。
ずいぶん前記載したが金魚の飼育は歴史があるので、熱帯魚の何倍もいろんな意味で難しい。
ちなみに小生、地金、らんちうは毎年産んでましたが、調色は下手でよく全滅させてしまっていたので、最終的には形のいいのを赤いまま育てていた。
ただ、何度も試したが土佐金はうまくいったことがない。
地金、六鱗は、ぜひ挑戦してほしい究極の金魚です。
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